会長挨拶
第43回 日本性科学会学術集会会長
宮の森レディースクリニック 院長
池田 詩子
この度、第43回日本性科学会学術集会を、2024年9月15日(日)・16日(月)、札幌医科大学講堂にて開催させていただくことになりました。
北海道での学術集会開催は、1996年10月に故熊本悦明札幌医科大学名誉教授が大会長をされて以来28年ぶりの開催であり、身が引き締まる思いです。
本大会のテーマは「多様性とギャップを考える」といたしました。
女性の社会進出が進み、仕事を持ちながら出産・育児をすることが当たり前になってきましたが、ジェンダーギャップの解消は道半ばです。また、LGBTQに関する認知も進んできましたが、マジョリティとマイノリティの間にも歴然としたギャップが存在しています。性は人間の本質的な要素であり、個人のアイデンティティや幸福感に大きく影響しますが、これらのギャップが、個人や集団の間に摩擦や不平等を生み出し、人間の尊厳や幸せを損なわせています。
このテーマに沿って、本大会は「さっぽろレインボープライド2024」が2024年9月14日、15日に開催されることに合わせて日程を設定いたしました。
9月15日午後は、「プライド・パレード」が札幌市中心部で行われます。
その後、本大会の関連イベントとして、市民公開講座を、長年札幌医科大学でGID診療に携わってこられた舛森直哉泌尿器科学教授に、「札幌医大附属病院GIDクリニックの20年の歴史」というタイトルでご講演いただきます。道内外で養護教諭等として若者の性と向き合っている方々にも参加していただきたく、(一社)日本健康相談活動学会認定「子ども健康相談士」資格申請B領域:医学1ポイントが付与される講座となっております。
また、9月16日の学術集会では、道内で活躍されているLGBTQの当事者による講演も予定しております。
本大会は現地開催ですが、学術集会の講演の一部は、その録画を後日オンデマンドで配信する予定です。
「多様性とギャップを考える」というテーマに沿って、有意義な学びと交流の場となるよう、大会運営委員会一同、全力で取り組んでまいります。
全国からの多くの皆様のご参加を心からお待ちしております。